黒宮建設です

2027年4月から、住宅づくりの新しい時代が始まります。
経済産業省が9月26日に発表した「GX ZEH（ジーエックス・ゼッチ）」は、これまでのZEH（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）をさらに進化させた新基準です。

そもそも「ZEH」とは？

ZEHとは、使うエネルギー（消費）と、創るエネルギー（太陽光発電など）をおおむねゼロにする家のこと。
高断熱・高気密な住宅に、省エネ設備（LED、エコキュートなど）と再生可能エネルギーを組み合わせ、快適な暮らしと環境配慮を両立する住まいです。

「GX ZEH」とは何が違うの？

今回の新基準では、ZEHを単なる“省エネ住宅”にとどめず、エネルギーを賢く使い、地域全体でCO₂削減を進めるGX（グリーントランスフォーメーション）型の家づくりへと進化させています。

主なポイントは次の3つです。

① 再生可能エネルギーの導入が必須に
太陽光発電など、再エネ設備の導入が要件化されます。
これにより、光熱費を抑えながら、家庭でクリーンエネルギーを生み出す生活が標準に。

② 蓄電池とエネルギーマネジメントの強化
昼間に発電した電気を蓄電池に貯めて夜間に活用。
さらに、HEMS（ホーム・エネルギー・マネジメント・システム）によって、家電や給湯器を自動制御。
これにより、災害時にも電力を確保しやすくなり、「レジリエンス住宅」としての価値も高まります。

③ 外皮性能・一次エネルギー消費量の引き上げ
壁・屋根・窓などの断熱性能をさらに高め、エアコン効率を最大化。
集合住宅（ZEH-M）でも外皮性能の基準が強化され、すべての住宅タイプで高性能化が求められるようになります。

私たちのような地域密着の工務店にとっても、GX ZEHは大きな転換点です。
これまで「太陽光をのせるかどうか」だった選択肢が、今後は「再エネをどう活かすか」へと変わります。

地元の気候条件や日照時間をふまえた最適な断熱設計・蓄電システムの提案力が、これからの家づくりの鍵になります。
また、GX ZEHに対応することで、国の補助金や住宅ローン優遇なども今後さらに整備されていく見込みです。

2027年以降に建築される住宅は、このGX ZEH基準に沿った設計がスタンダードになります。
とはいえ、最新技術を“無理なく”取り入れ、地域の風土にあった心地よい住まいをつくることこそ、私たち工務店の役目です。

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