建設業界豆知識∼ジブリの玄関に学ぶ~人と人との距離感を育む入口の設計とは⁉
黒宮建設です
ジブリ作品の中で描かれる「玄関」は、単なる出入り口ではありません。
人と人をつなぎ、関係を生み出し、その家の“空気感”や“もてなし”の心までも表してくれる大切な場所です。
今回は、いくつかのジブリ作品を通じて、「玄関」から始まる暮らしの豊かさと距離感の工夫について、工務店らしくご紹介します
『千と千尋の神隠し』:湯屋の正面玄関に感じる“緊張と期待”
千尋が初めて足を踏み入れる湯屋の大きな玄関。
重厚な引き戸、格式ある屋根、格子、提灯――すべてが“格式高い場所”であることを示しています。
この玄関は、「境界」の象徴。
異世界と現実の狭間、人と人との距離を測る空間です。
📌設計のヒント
玄関ポーチや引き戸の素材に重厚感を出すことで、空間の切り替えが生まれます。
また、「外と内をいったん区切る場所」として、ゆとりのある玄関土間も有効です。
『魔女の宅急便』:グーチョキパン店の“開かれた玄関”
キキが住み込みでお世話になるパン屋さんには、お客様を迎える店舗用玄関と、家族やキキが出入りする生活用の玄関が分かれています。
この“二つの玄関”は、暮らしと仕事、プライベートとパブリックの距離感を丁寧に分けてくれます。
📌設計のヒント
共働き世帯や来客が多いご家庭には、土間収納・来客用玄関・家族用玄関の分離が有効です。
家族の動線を守りながら、地域との交流も自然に育まれます。
『コクリコ坂から』:下宿屋「コクリコ荘」の階段付き玄関
海を見下ろす「コクリコ荘」の玄関には、門から続く階段、木製の引き戸、掲示板、靴箱、花…
人の出入りが多くても、あたたかな雰囲気に包まれています。
一歩入れば「いってらっしゃい」「おかえりなさい」が交わされる、“見守られているような玄関”です。
📌設計のヒント
ファミリー世帯には、視線が自然に交差する玄関を。
玄関のそばに小さな掲示板やメモスペースをつくれば、家族間のコミュニケーションにも活用できます。
『耳をすませば』:地球屋の“引き寄せられる玄関”
不思議なアンティークショップ「地球屋」は、玄関そのものが“語りかけてくる”ような雰囲気を持っています。
小さな扉、格子の窓、足元の石畳…
「入りたくなる」「誰かに会いたくなる」
そんな魅力が、玄関の造りそのものから生まれているのです。
📌設計のヒント
玄関アプローチに自然素材や植栽、照明を取り入れることで、日常の中にちょっとした「ときめき」や「安心」を演出できます
ジブリの玄関は、ただの通路ではなく、人と人の距離を心地よくつなぐ“空間のバランス装置”として機能しています。
・交流の始まりになる玄関
・家族のけじめをつける玄関
・お客様に安心感を与える玄関
それぞれの家庭にとって最適な玄関のカタチを、間取りや素材、暮らし方に合わせて柔軟に設計することが、とても大切だと考えています。
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