建設業界豆知識∼ジブリの窓に学ぶ~光・風・景色に取り込む「窓の魔法」暮らしに余白をつくる設計
黒宮建設です
ジブリ作品に登場する家の窓には、どこか心をほっとさせるような魅力があります。
ただの採光・通風の装置ではなく、暮らしの中に自然や感情を取り込む“装置”としての窓が描かれているのです。
工務店として住宅設計を行う中でも、窓のあり方は「機能性」だけでなく「暮らしの質」を左右する重要な要素です。
今回は、ジブリ作品に登場する窓のデザインと意味合いを、設計視点で掘り下げてみましょう。
『となりのトトロ』:大きな掃き出し窓と縁側の関係
草壁家の大きな窓は、開け放てば縁側へとつながり、そのまま外と内の境界がなくなるような開放感があります。
✔設計ポイント
窓の先に「縁側」や「濡れ縁」を設けると、四季とつながる暮らしが可能に。
子どもたちが裸足で走り出せるような安心感と楽しさが生まれます。
子どもたちが裸足で走り出せるような安心感と楽しさが生まれます。
静かな団地の一室、月島雫の部屋の小窓からは、丘の上の住宅街が見渡せます。
日々変わる空の色や風の匂い――そのすべてが思春期の心と呼応する景色になっています。
✔設計ポイント
小さな窓でも、視線の抜け先や景色を意識して配置することで、「こもり感」と「開放感」を両立させられます。
『魔女の宅急便』:グーチョキパン店の丸窓と街のにぎわい
パン屋の店舗側には印象的な丸いショーウィンドウがあり、外を歩く人と中の暮らしが、ゆるやかにつながっています。
✔設計ポイント
丸窓やアーチ窓は、視覚的にやわらかい印象を与えることができ、店舗併用住宅や玄関周りにぴったり。
また、「人と街のつながり」を演出することができます。
『風立ちぬ』:病室の大窓から眺める山の景色
菜穂子が療養するサナトリウムでは、大きな窓から雄大な自然が見えます。
ただ景色を見るための窓ではなく、「生きる希望」としての風景を描いている点が象徴的です。
✔設計ポイント
プライベート空間でも、自然とつながる窓の配置は心の健康に寄与します。
南面だけでなく、東西南北の窓の役割分担を丁寧に考えることが大切です。
ジブリの窓が教えてくれるのは「光・風・景色」との共生
私たちが設計する家でも、「どこにどんな窓をつけるか」は、単なる間取り以上に暮らしの質を決定づける要素になります。
・四季の移ろいを楽しむ窓
・家族の気配を感じる窓
・地域とのつながりが見える窓
窓は、閉ざすためのものではなく、開くための工夫。
ジブリの世界に学びながら、暮らしに心地よい余白を生み出す“窓の設計”、ぜひ一緒に考えてみませんか?
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