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建設業界豆知識∼豊臣秀吉に学ぶ~“チームが動く現場”は、空気づくりから始まる

黒宮建設です

歴史に学ぶ「まちづくりの知恵」シリーズ、第3回は、「現場の空気は“人”がつくる」をテーマに、豊臣秀吉のエピソードを交えながら、チームビルディングと職人との関係性についてお話しします。

信長の家臣として頭角を現し、やがて天下を統一した秀吉。
その背景には、人心掌握の達人としての顔がありました。
武力や財力だけでは人は動かない。人の心をつかむこと──
それが、チームを育て、まちを動かす「力」になるのです。

■ “人たらし”と呼ばれた男の、人を巻き込む力

秀吉は、身分の低い足軽から天下人にまで上りつめた、まさに下剋上の体現者。
その過程で欠かせなかったのが、誰とでも壁を作らず、現場の人と信頼関係を築く力でした。

たとえば、現場で働く大工さんや職人さんに対しても、彼らの言葉に耳を傾け、
「あなたの仕事があるからこそ、みんなが助かっている」と伝える──
そんな“人の心に火をつける言葉”を選ぶのが、秀吉流のチームマネジメントです。

これは現代の工務店の現場にも通じる大事な考え方です。

■ 「誰よりも動く」リーダーが、現場を変える

秀吉の偉さは、偉そうにしなかったこと。

草履取り時代には、信長の草履を懐で温めて渡したという逸話がありますが、
これはただの気配りではありません。

自分が何をすべきか、どうすれば相手の期待を超えられるか──
自ら考え、動くことで信頼される存在になったのです。

現場においても、「指示を出す人」ではなく「一緒に汗をかく人」になることで、
チーム全体の士気は確実に上がります。

■ おだて上手、褒め上手な“現場の空気づくり”

秀吉は、部下の能力を見抜き、それを言葉にして褒めることで、
人々のやる気を引き出すのが得意でした。

これは、現場で職人さんやスタッフに対しても大事なことです。

「丁寧な仕上がりですね」「この納まり、見事ですね」と、
日々の仕事の中で“良いところをちゃんと伝える”。

人は、「自分の仕事が認められている」と感じたときに、本気を出すのです。

また、言葉だけでなく、お茶を出すタイミングや休憩の声かけなど、
細やかな心配りも、現場の“空気”をやわらかくし、良い循環を生みます。

■ 多様性を受け入れる=強いチームをつくる

秀吉は、多くの大名や武将を登用し、
時にはかつて敵だった人物さえも味方につけ、多様な人材をまとめ上げました。

これは現代で言えば、「異なる価値観を持つ人とのチームづくり」。

職人さんも、営業も、設計士も、それぞれ違う得意分野を持っています。
「違うからダメ」ではなく、「違うからこそ、強いチームになる」。

立場を超えて、お互いをリスペクトできる空気が、
お客様にとっても「信頼できる会社」に映るのです。

■ 秀吉の“現場主義”に学ぶ、工務店のこれから

秀吉が戦ったのは、敵だけではありません。
人間関係、信頼関係、そして現場の空気──
あらゆる“目に見えないもの”と向き合い、整える力があったからこそ、天下を取れたのです。

私たち工務店も、家という「形あるもの」をつくる仕事でありながら、
本当に大切なのは、形にならない信頼や空気かもしれません。

天下統一は「チームの心が一つになる」ことから
豊臣秀吉の人望力と空気づくりの手腕は、
現代の職場や現場においても、色あせないヒントを与えてくれます。

職人さんを大切にする。
設計士とお客様の間をつなぐ。
若手の挑戦を応援する。

そんな“人の輪”がつながる現場こそ、良い家をつくる土台になります。
次回は、伊達政宗に学ぶ「未来を見据える設計力」をテーマに、
未来を描ける家づくりについて語っていきます!

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